もうすぐ夏休みの季節ですね!
夏休みには旅行や語学研修のために海外に行かれる方も多いのではないでしょうか?
大学生に人気の場所といえばやっぱりアジア!
かくいう私はアジアしか行ったことがありません。
アジアの中でも特に人気なのは中国、香港、台湾。
実は似ていそうで、実は似ていないこの3か所。
違いについて、みなさんはどのくらいご存知でしょうか。
今回は行く前に知っておくと一味違う滞在になる、「中国、香港、台湾の違い」についてお話ししたいと思います。
Contents
中国、香港、台湾の言語
大陸中国で一般的に使用されているのは「普通話」と呼ばれる言語で、日本語の「共通語」とほぼ同義です。
しかし、香港で多く使用されているのは「広東語と英語」です。
普通話が共通語だとしたら、広東語は方言です。
広東語は普通話の方言とはいえ、普通話話者は広東語はほとんど理解できないそうです。
台湾では普通話が公用語となっていますが、漢字が大陸中国とは異なり、「繁体字」という難しい漢字を使用しています。
一方大陸中国は「簡体字」と呼ばれる、簡略化された漢字を使っています。
「ありがとう」を意味する「シェイシェイ」を例にとると、台湾では「謝謝」、大陸中国では「谢谢」と表記します。
中国、香港、台湾のお金の違い
中国、香港、台湾では使われているお金が異なります。
中国では人民元(1人民元当たり約16円)
台湾では台湾ドル(1台湾ドル当たり約3.5円)
香港では香港ドル(1香港ドル当たり約14円)
※レートは2019年5月28日現在
が使用されています。
このように、レートまで変わってくるのです。
中国で余ったお金をそのまま香港、台湾で使おう!というわけにはいかないので気を付けて下さいね!
中国の中の香港、台湾なの?
では、なぜこのような違いが生じているのでしょうか。
政治に抵触するので、非常に難しい問題です。
香港は1国2制度の状態
香港ではイギリスから返還されて以来「1国2制度」という体制を取っています。
要するに、「1国(中国)の中だけど異なる2制度(2つの政府)がある」ということを意味しています。
イギリスの植民地だったことを考えると、公用語が英語なのもうなずけますね。
なので、香港は大陸中国とは異なる政府を持っているし、中国から香港を訪れる際にもパスポートが必要です。
現在香港では大陸中国と合併したほうがいい!という意見と、大陸中国の影響は受けたくない!という意見が拮抗しています。
むろん、中国は合併を目指すために様々な施策を打っています。
台湾は香港ほどの影響はないものの見解の相違はある
一方台湾も独自の政府を持っています。
台湾人の多くは「台湾は1つの国である」と主張していますが、大陸中国は「中国の中の台湾である」としています。
大陸中国は台湾に対して香港ほど強大な影響力を及ぼしてはいません。
その例の1つとして、先ほどの言語が挙げられます。
中国共産党が繁体字から簡体字を採用した1964年、台湾は簡体字を採用することはなく、今でも繁体字を使用しています。
台湾としても、共産党が作った簡体字は受け入れられなかったんですね。
そういえば、AIIBの初期メンバーに台湾は入れてもらえませんでした。
それは、「台湾は中国の1部なんだから、1国として参加はできない」という理由で中国に参加を拒否されたからだと言われています。
また、中国、香港、台湾のお金が違うのも、政府がそれぞれ違うことで説明できると思います。
中国、台湾、香港は同じ中華圏であるのにもかかわらず、それぞれ微妙に異なる文化を持ち、それぞれ歴史的に深い関わりを持っています。
ここではまだまだ書ききれませんが・・・。
まとめ:中国・香港・台湾の違いや歴史を学んで、一味違う滞在にしよう!
今回は、中国・台湾・香港の違いを歴史を踏まえた上でサクッと解説してきました。
渡航前にその国のことを少し勉強するだけで、通常とは異なる視点を持ちながら一味違う滞在を楽しむことができます!
興味がある人はより深い歴史を学んで、ぜひ現地へ赴いてみてください。
日本にいるときには見えなかった数多くの発見や文化の違いを感じることができるはずです。