学生にとって組織といっても様々な種類のものがあります。
学生団体だけでなくサークル、部活、ゼミ、インカレ団体、研究室など多岐に渡ります。
私は現在大学3年でこれまで複数の組織に所属してきました。
その中にはリーダーの地位にありながら職務を完遂できなかったこともあります。
そういった経験の中で最近ふと思うことがあります。
それがタイトルの通り「組織に所属するメンバーにとって最も大切なこと、リーダーの役割とは何か」です。
メンバーにとってのそれは「スキル、コミット力」など。
リーダーの役割としては「経験、スキル、知識」など、あげられるものは多くありますが、本質はもっと単純なものではないかと思います。
それはメンバーは「組織を好きであること」、リーダーの役割は「メンバーが組織を好きになれるように、メンバーとコミュニケーションを図っていくこと」ではないでしょうか。
「好きこそものの上手なれ」は組織にも通用する
ことわざに「好きこそものの上手なれ」というものがあります。
みなさんご存知の通り、「物事を上達させるためには好きになることが一番」という意味です。
この言葉は組織そのものにも当てはまるのではないでしょうか。
私は一度中途半端なままで団体を潰してしまったことがあります。
メンバーのスキル不足やコミット不足ではありません。
むしろ設立の時に集まったのは、それまでにも学生団体で活躍しスキルも経験も持っているメンバー。
しかしながら、結果的にはうまく行きませんでした。
その原因は単純に「自分含めメンバーが組織を好きになれなかったこと」です。
もともと自分から設立したというよりは、作ってみればというような誘いから設立した団体でモチベーションが高いまま作ったわけではありませんでした。
その結果、リーダーである自分自身が組織を大好きな存在なわけではなく、メンバーにも楽しさを共有することができませんでした。
スキルや経験があるにも関わらず組織に積極的に還元しようと思えない。
それが団体がうまくいかなかった原因です。
その後振り返ったとき、スキルや経験は必須なわけではなく、むしろあったらラッキーだよね程度のものではないかと思いました。
なぜなら、もしメンバーが組織のことを好きであればスキルや経験の不足を十分に埋めるほどコミットをするし努力するからです。
繰り返しになりますが、逆にスキルや経験があろうと、使う気にならなければ意味はありません。
「好きであること」は最大の原動力なのです。
スキルや経験は結局のところ後から伴ってくる
組織にとって良い状態なのはメンバーが長期間継続し、後輩にうまく引き継ぎができている状態です。
単純な話ですが、メンバーが組織のことを好きであれば長期的に継続して所属します。
その中でスキルや経験は得ればいいのです。
最初からスキルや経験を求めるのは虫の良い話です。
それよりも組織を好きになってくれる人が長期間所属できるような環境づくりを考えるべきです。
逆に、最初からスキルや経験がある人はどうしても多くの仕事を任せられたり、頼られることが多いです。
そうするとその人以外の人に知識やスキルが備わりにくくなります。
その結果引退後に残ったメンバーだけになった途端、組織が急降下してしまうのはよくある話です。
リーダーはメンバーの誰よりも組織を好きになることができる存在であること
ここまでで、メンバーにとって大切なのは組織を好きになることということについてご説明してきました。
それでは、メンバーを導くリーダーの役割とはなんでしょうか。
冒頭で述べたとおり、「メンバーが組織を好きになれるように、メンバーとコミュニケーションを図っていくこと」です。
そしてそのためには、メンバーの誰よりも一番組織のことが好きである必要があります。
リーダーは組織に全てをつぎ込む責任があります。
その中でも重要なのが、メンバーとの対話です。
メンバーとの対話量と、信頼感は比例します。
反対に、コミュニケーションを怠った末に待ち受けるものは崩壊です。
リーダーに必要なものはスキルでも知識、経験でもありません。
誰よりも組織を好きになることのできる自信を持っていて、かつ責任を持ってメンバーが組織のことを好きになれるような環境を整えられること。
それが3年間様々な組織に関わってきて至った結論です。