夢を行動に移しているロールモデル(=ろるも)となる大学生「ろるも学生」への取材30人目は…
「ライブ配信で世界をもっと面白く」”想い”が巡る経済圏を創る meglee 代表、伊藤 真莉(いとう まり)さんです。
- ライブ発信に興味のある学生
- マーケティング分野に悩んでいる学生
- 何かの課題解決に携わりたい学生
へ学びと刺激を届けることができたら嬉しいです。
ライブコマースとは?
記事内で出る重要ワードなので補足しておきます!
「ライブコマース」とはタレントやインフルエンサーがライブ動画を配信し、視聴者はリアルタイムに質問やコメントをしながら商品を購入できるという新しいEコマースの形のことを言います。
Contents
「やる」と決めたことへの圧倒的な行動力と行動量
伊藤さん、こんにちは!
SNS経由で伊藤さんの活動を知り、「meglee」のサービスに共感して取材のお願いをさせていただきました。
本日はよろしくお願いいたします。
早速ですが、自己紹介をしてもらっても宜しいでしょうか?
くろしゅんさん、こんにちは!
東京大学教育学部4年、伊藤 真莉(いとう まり)と申します。みんなからは、「いとまり」と呼ばれています。
ライブ配信活動を主にしていて、現在は「株式会社 meglee(めぐりー)」を設立しCEOを務めています。
本日はよろしくお願いします!
ご紹介ありがとうございます!
会社のサイトも拝見しましたが、ライブ配信を通じて商品やそのモノに込められたストーリーを伝える「ライブコマース」というサービスに馴染みが薄かったので、僕自身とても勉強になります。
現在東京大学の4年生とのことですが、いとまりさんの「大学生活」について時系列に沿って簡単に教えていただけますか?
はい、わかりました!
- 1年生:普通に大学生をしていた。誘われてなんとなくミスコンに出る。負けず嫌いだから本気で頑張って審査員特別賞とる。ミスコンの審査の一環でライブ配信と出会う。
- 2年生:ライブ配信を極める。
- 3年生:配信しか能のない自分に焦るも、「生配信」に関わる仕事がしたいと思う。でライブ配信市場自体を広げたくて「ゆうこす」に企画を持ちかけ、KOSライバー部設立。株式会社KOSへ入社。
- 4年生:「ライブ配信=コアなファンがつく」という力を活用し、株式会社meglee設立。
簡単にですが、上記のような大学生活を送ってきました。
詳しくは「こちらのnote」でも昔から発信しているので、宜しければご覧ください。
ミスコンをきっかけに「ライブ配信」と出会って、現在はその配信を活用した会社を設立されているとは…すごいスピード感ですね。
冒頭の紹介でも、「東大」ということで注目されることも多いようですが、それに対するいとまりさんの想いや見解も違う記事で読ませてもらい、大変興味深かったのを覚えています。
- 大学受験
- ミスコン
- ライブ配信
どれも「やる」と決めてからの行動力と行動量が圧倒的で、だからこそ「ゆうこす」さんを始めとする、ライブ配信のファンの方々がいとまりさんに心惹かれていうるのだと思いました。
それでは次に、「株式会社 meglee(めぐりー)」についてお聞かせいただけたら幸いです。
いとまりさんnote:「なにかにならなきゃいけないの?」
「モノづくり」に焦点を当てた、想いが巡る経済圏

株式会社megleeは、生産者のこだわりやストーリーの詰まった食材・食器をライブコマースで販売する、Instagram上の「食卓」メディアサービスです。
作り手はダイレクトな販路やファンを得られ、買い手は作り手とライブ配信で会話しながら、安心で質の高いものだけを購入することができます。
私はこの事業を通して、想いが巡る経済圏の創出を目指しており、「meglee(めぐりー)=巡る + glee(喜び)」という名前にもその想いが込められているんです。
「モノ」ではなく「モノ”づくり”」に注目している点が、斬新で面白いと思いました。
「食」や「食卓」という部分に焦点を当てたサービスとなっているようですが、ここにも何か意図や想いがあるんですか?
私旅行が好きで、実際に色々な所を訪れてみると「こんなに美味しいものがあるんだ」「こんなにこだわって作っているんだ」と思うけれど、それが広くは知られていない、売れていないという場面が何度もあって。
せっかく日本のモノづくりってこだわりが本当に強くて質が高いものばかりなのに、その良さがちゃんと伝わっていないのは勿体ないな、と思い、日本の生産のライブコマースに注目しました。
ライブ配信は「自分の想いを編集無しでリアルに伝えることができる」ツールだと体感しているので、それは何かをこだわって作り、多くの人に届けたい生産者とマッチしやすいと思ったんです。
そのような経緯で行った生産者の方へ課題調査の中で、特に農家さんの「販売までの中間業者が多く、市場の価格に左右されやすいので儲からない」という悩みを痛感し、「食」の分野を扱おうと決めました。
野菜一つとってみても、そのまま発信するよりも「食卓」としての見せ方の方がいいな、と思って「食」や「食器」に関わるストーリーを大切に配信しています。
ライブ配信のもつ編集の効かないそのリアルさこそが、信用になったりファンを作ったりすると思うので、モノづくりの過程やこだわりの生産物とすごく親和性が高いことに納得しました。
ライブ配信を実際に行なっていたからこそ、その良さや特異性をいとまりさんは最大限引き出せているんだなと思いました。
サービス開発のきっかけとしては、やはり1年生のミスコンでのライブ配信経験などが絡んでいるのでしょうか?
「ライブ配信」と出会って人生が変わった

そうですね、大学1年次に参加したミスコンで「ライブ配信」に出会って人生が大きく変わったと思います。
私自身負けず嫌いな性格なのもあって、ライブ配信をとことん突き詰めました。その結果、ライブ配信の魅力や活用をより考えるようになったのが、今の事業を作っていく上でも大事な核となっている気がしますね。
そもそもライブ配信を見てくれる人って、自分の時間やお金を配信者に割いているので、ものすごくエンゲージが高いんです。
ただtwitterでバズって1万人に認知されるより、そういう「コアなファン」が10人でもいる方が、リアルに自分のやりたいことを応援してもらって叶えられると思っています。
ライブ配信のメリットが少しずつ腑に落ちてきて、「リアルタイムを送る」ということの魅力が見えてきたように思えます。
でも今の日本の現状としては、決してまだライブコマースが浸透していない印象はありますね。
そうですね。実際は、なかなか普及も浸透もしていない。
普段私も自己紹介で「ライブコマースの事業を手がけていて〜」などと言うと、頭の上に「?」マークを浮かべられることが多いです。
ライブコマースの成功例として取り上げられる中国などと比べると、日本はまだまだ浸透していないのが現状。
ただ状況も違うため、浸透しにくい原因も異なっていて、外国と同じことをすればいいわけではないんですよね。
- 環境要因:日本は中国とは違う(=商品に対する信用や、買い方などが根本的に異なる)
- 人員不足:ライブ配信で喋れるインフルエンサーがいない
簡単にですが、上記の2つを浸透しにくい原因として考えています。
でもライブコマースが本当に良いものだと思うからこそ、もっと日本に根付いて広がって行ってほしいです。
中国では、ライブコマースがもっとメジャーだと知らなかったです。
ライブコマースに「プレイヤー」としても「マネージャー」としても関わっている、特殊な立場にいるいとまりさんだからこその視点が面白いと思いました。
最後の質問事項になりますが、いとまりさんの今後の展望を教えてください。
ライブコマースをもっと日本に浸透させたい

第一はやっぱり、株式会社megleeをとにかく頑張ることですね!
先ほども話したように、日本にライブコマースという手段を広げるためにも、まずは自分自身の活動を最大限良くしていくべきだと考えています。その結果として、ライバーの人が増えたりライブコマースがより日本の社会に浸透していったら嬉しいです。
大好きなライブ配信をがむしゃらにやっていた時に、「誰しも、何かになる必要なんてなくて、好きなことをやって生きていければそれでいい。」と思ったのを今でも覚えています。
だから私は、大好きな「ライブ配信」を最大限に活かせるmegleeを、一生懸命やりながら生きていきたいです。
前にいとまりさんが書いていたnoteに、「好きなことを圧倒的にやること(=熱量で趣味と仕事の溝を埋めていき、合体させるイメージ)が大事」とあったのを、今のお話を聞いていて思い出しました。
株式会社megleeのサービスを公式サイトやinstagramで拝見しましたが、とても素敵ですね!
毎日なんとなく食べ物を買ったりしてしまう自分がいたので、自ら好きな人から好きな物を選んで買うという、まさに「想いで巡る経済圏」を意識していこうと考えるきっかけにもなりました。
megleeの事業を進めていく中で「具体的にしていきたいこと」も何かあれば、お答えいただきたいです。
各地にmegleeの支部を置くことでその地域に新しいコミュニティを作れたら、と思っています。
既存の生産者コミュニティに、若いライバーさんとかが入ることで、生産者も若者もお互い気軽に相談し合えたり、いい意味での新しい依存関係を作りたいです。
もうひとつ、「想いが巡る経済圏を創る」がミッションなので、売る側はストーリーテリングで販売し、買う側も当たり前にそれを重視して商品を選ぶ、そしてその手段としてライブ配信がある、そんな世界をつくりたいと思っています。
確かに、広い地域で展開していくう上でそのようなコアなコミュニティが各地にできたら面白いですね。
いとまりさんの話はどれも実体験に基づく説得力がありながら、特に日本では新しい切り口も多くて興味深く聞かせてもらいました。
本日は貴重なお話を、ありがとうございました!
以上、「ライブ配信で世界をもっと面白く」”想い”が巡る経済圏を創る meglee 代表、伊藤 真莉(いとう まり)さんでした。
いとまりさんについて「もっと知りたい!」という人や、彼女の活動を「応援したい!」という人は、ぜひ下記のURLからチェック!

次回のろるも学生もお楽しみに〜♪