夢を行動に移しているロールモデル(=ろるも)となる大学生「ろるも学生」への取材32人目は…
「夢は追わなきゃ叶わない!」”世界を旅して繋げる” 宇宙パイロットの卵、北 悠雅(きた ゆうが)さんです。
- 「エアライン」や「宇宙」に興味のある学生
- 自分のやりたいことに悩んでいる学生
- 旅をして自分の世界を広げたい学生
へ学びと刺激を届けることができたら嬉しいです。
「やらない後悔」を残さない大学生活
北さん、初めまして!
知り合いに「宇宙パイロットを目指しているアツい男がいるんだ!」と紹介してもらい、
壮大な夢の話を聞きたくなって取材依頼をさせてもらいました。
ではまず、自己紹介をしてもらっても宜しいでしょうか?
くろしゅんさん、初めまして。
神戸大学海事科学部4年の北 悠雅(きた ゆうが)です。「ゆうが」と呼んでください。
大阪のシェアハウスに暮らしていて、趣味は旅とカメラです。夢は「宇宙パイロット」!
本日は宜しくお願いします。
ゆうがさんは、関西を拠点に活動されているのですね。
僕もシェアハウスをしているので、大阪のシェアハウスにも興味が湧きました。
現在は大学4年生とのことですが、今は就職活動の時期ですか?併せて、ゆうがさんの大学生活を時系列順に教えていただけましたら幸いです。
この春からはパイロットに限定して就職活動をしていたのですが、6月に日本の
大手エアラインの自社養成パイロットとして内定をいただきました。
大学1〜3年生の時期の生活は、簡単に表すと下記の通りになります!
「やらないで後悔することだけはしたくない!」と思って、でもやりたいことはたくさんあったので、途中大学を休学をして海外で活動していました。
- 1年次:部活に明け暮れるも単位はしっかり取る、THE一般的な大学生。
- 2年次:部内で英語が少し喋れたのもあって、学生ヨット世界大会に日本代表として参加。また、留学は在学中にしようと考えていたのでその準備と休学期間の計画を立てていた。
- 休学期間(1年間):3月〜6月にセブで語学留学、6月〜9月にバンクーバーで語学留学とリーダー論のsatificationを取得、9月にヒューストンでNASA留学。9月以降は敢えて無計画のままにし、その時やりたいと思ったことができるようにと考え、その後一人でアメリカ半横断(ヒューストン〜サンディエゴ)と縦断(サンディエゴ〜シアトル)を旅する。
- 3年次:全国に友だちが欲しいなと思い、(株)TABIPPOにジョイン。コンテスト担当やカメラマンとして活動。就活も3年の4月から初め、6社程のベンチャーのサマーインターンに参加する。
飛行機のパイロットの道を、卒業後は歩むということですね。内定もおめでとうございます!
大学は1年間の休学期間も含め、綿密に計画されていてぎっしり予定が詰まっているような印象を受けました。
「NASA留学」というワードも気になります。
仲間とともに宇宙を夢見た「NASA留学」
高校時代は高校時代は受験勉強と部活に追われて、やりたいことが全然できなかったんです。だから”やりたいことリスト”を作って、「大学に入ったら全部やってやる!」とモチベーションアップの材料にしてました。
晴れて受験が終わった大学1年生の夏に、その「やりたいことリスト」を見ながら、残りの大学生活を逆算してみたら、全部やるには全然時間が足りないことに気づいたんですよね(笑)。
また、社会人の人と話すと誰もが「学生の時にこれをしておけばよかった…」と後悔してること1つくらいはあると知りました。
学生・社会人・定年後で「お金/体力/時間」どれかが1つ欠けてしまう可能性が高く、お金はないけど余りある体力と時間でカバーできると考え、学生のうちにやりたいこと全部にチャレンジしようと決めました。
「NASA留学」を簡単に説明すると、現役の宇宙飛行士からチーム論や最新の宇宙工学を学ぶ、内容としてはMBAのようなものですね。
詳しくは、こちらの公式サイト「Space School」から見ることができます。
「挑戦をしない」ことが一番の後悔という部分に深く共感しました。
学生のうちは「時間と体力」、社会人になると「体力とお金」、定年後は「お金と時間」ということですね。
「NASA留学」について知りたくなってサイトを拝見しましたが、実際にアメリカのNASA施設に赴き、宇宙飛行士やNASAの技術者の方に教わることができるなんて、これはすごい!「濃い2週間だろうなぁ」と想像してしまいました。
実際に参加してみてどうでしたか?
僕にとってNASA留学は、大きな転機となったと言っても過言ではないです。
もともと「宇宙は航空に関係があるから」という興味で参加したのですが、本気で宇宙飛行士や宇宙開発者を目指すメンバーに刺激を受け、将来彼らと宇宙に行けたらと考えるとワクワクが止まらなくて、、宇宙パイロットを目指すようになりました。
NASA留学には僕のように操縦士(パイロット)に興味がある人もいれば、ロケットを作りたいエンジニア志望、宇宙建築に興味がある人も参加しているんです。
もし何十年後に、自分たちで作ったロケットを自分たちで操縦して、自分たちが設計した宇宙ステーションに行くことができたら…
想像しただけでもワクワクしますよね!
それは最高ですね!
宇宙に興味がある様々なジャンルの人が、それもNASAのあるヒューストンに集結して2週間の生活を共にするプログラム、きっとかけがえのない時間なのだと思いました。
ここまでのお話で、ゆうがさんの宇宙パイロットへの大きな想いを知ることができたのですが、その夢はいつから抱いていたのですか?
小さい頃からの夢を、また追いかけ始めた

「パイロット」は4歳の頃からの夢でした。
実家近くの空港が幼い頃からの遊び場で、物心つく頃にはパイロットになりたかったんです。しかし「自分にはなれるわけない」と早々に諦めてしまい、中学まではなんとなく堅実なイメージのある薬剤師になろうと思っていました。
将来にモヤモヤする高校1年の僕に、転機が訪れました。たまたまお会いすることになった父の友人のパイロットの方に、想像を絶する空の絶景と仕事の魅力を聞き、もう一度パイロットになりたいと一念発起。
以来、陸海空の勉強やチーム経験などパイロットに関係のあるもの全てに手を出して、更にパイロットの夢が膨らみました。
「”宇宙”パイロット」になりたいと思ったのは、先ほどお話したNASA留学が1番大きなきっかけですね。
お話を聞いて、なぜ「自分にはなれるわけがない」と思ったのかが少し気になりました。
それにしても、偶然パイロットの方に出会うなんて、本当に奇跡的なことですよね!
パイロットってどうしてもまだ、身近にいない職業の1つだと思うんです。
小学生、中学生と大きくなるにつれて現実を見るようになり、あんなに大きな機体を空で操るパイロットがますます遠い雲の上の存在に思えてきて…
「自分にはなれないんじゃない?」とふと思ったのを覚えています。
そんな遠い存在のパイロットに、まさかいきなり会うとは思わなかったので僕もびっくりでした。「友人に会いに行こう」と父に誘われて、せっかく遠出できるし行ってみようとついて行ったら偶然その方がパイロットで。
格納庫などを見せてもらうことができたのも感動しましたし、何よりもその方に聞いた言葉が僕の心を突き動かしました。
「コックピットからしか見えない景色があるんだよ。誰よりも1番最初に見える日の出、目の前に広がるオーロラは、本当に綺麗だ。」と。
まるで夢のような話ですね。
言われてみれば、僕もパイロットの方にはお会いしたことないかも…。非現実のような存在が、1人の人との出会いで一気に身近になったと考えると、すごく良いタイミングだったんじゃないでしょうか。
お父さんのご友人であるパイロットの方の言葉も、とても素敵だと感じました。
それでは最後の質問になるのですが、ゆうがさんの今後の展望を教えてください。
「空に関わる仕事」をもっと身近なものにしたい

大学卒業までは「同じ航空業界を夢見る学生を支えたい」という思いから、パイロットやCAを始めとする空を目指す学生向けのコミュニティ作りや英語、気象学の勉強に力を入れたいと考えています。
入社して最初の2年は地上勤務、次の3年でアメリカとドイツに訓練に行き、全てのライセンスを取得した後ラインパイロットとして副操縦士、機長のキャリアを積みたいです。
そして最終的に宇宙パイロットとしてアサインされるよう、その後も努力を続けていきます。
冒頭でも思いましたが、ゆうがさんの計画が常にその時点で明確化されていて、だからこそ適切な努力ができるのかなって思いました。
先ほどの「パイロットが身近にいない」という経験談からも、ぜひ空を目指す学生向けのコミュニティ作っていただきたいです!
パイロットへの道に挑戦する機会は頂きましたが、なれると決まったわけではありません。訓練中同じ試験で2度失敗すると適正なしと判断され、二度とパイロットになることは出来ません。
誰よりも汗をかき、べそをかき、恥をかいて常に成長していきたいです。そして将来「宇宙パイロット」の夢を叶えられるよう努力を続けます。
夢を諦めかけていた昔の僕のような学生を減らすためにも、空の仕事をする社会人の方や同じ夢をもつ同世代の仲間と繋がれる場を作ることで、「パイロット」や「宇宙」がより身近な存在になったらいいなと思いました。
残りの学生生活の時間でなんとか形にして、自走できるようなコミュニティにしていけたらと考えています。
取材を通じてゆうがさんの情熱のこもったお話を聞くことができましたし、なんだか僕も宇宙やパイロットが少しだけ近い存在に変わった気がします。
ゆうがさんの目指すコミュニティは、優しく丁寧でありながらもアツい仲間が集う、そんな素敵な場になるんじゃないかなと思いました。
本日は貴重なお話を、ありがとうございました。
以上、「夢は追わなきゃ叶わない!」”世界を旅して繋げる” 宇宙パイロットの卵、北 悠雅(きた ゆうが)さんでした。
ゆうがさんについて「もっと知りたい!」という人や、彼の活動を「応援したい!」という人は、ぜひ下記のURLからチェック!

次回のろるも学生もお楽しみに〜♪