夢を行動に移しているロールモデル(=ろるも)となる大学生「ろるも学生」への取材25人目は…
モンゴルの大草原で”自分を見つめ直す”「遊牧民ブートキャンプ」の導き手、野尻 悠貴(のじり ゆうき)さんです。
- 海外での活動に興味のある学生
- 自己理解について悩んでいる学生
- 共に挑戦できる仲間を作りたい学生
へ学びと刺激を届けることができたら嬉しいです。
様々な地で”対話”を大事に活動する大学生
野尻さん、こんにちは!
過去の「ろるも学生」に紹介していただき、野尻さんを知ってその活動内容にすごく興味が湧いて取材のお願いをさせていただきました。
話を聞けるのが楽しみでした。本日は、よろしくお願いします!
まず始めに、自己紹介をしてもらっても宜しいでしょうか?
くろしゅんさん、こんにちは!
国際基督教大学経済学部4年、野尻 悠貴(のじり ゆうき)です。「びよんど」と呼んでください。
「幸せのオプションを複数持ち、主体的に選ぶ人を増やそう」という思いでEifre(アイファー)という会社の代表をやっています。活動の拠点は東京です。
僕もお話できるのが楽しみでした!
本日はよろしくお願いします。
会社をされているんですね。理念も素敵だと思ったので、後半で詳しくびよんど君の想いや今後のビジョンについても聞けたら嬉しいです。
大学は経済学部の4年生とのことですが、簡単にびよんど君の大学生活についてお教えてただけたら幸いです。
高校卒業時は「教育学部」に興味があったのですが、大学3年時の専門選択の際に「やりたいこと」へのアプローチ方法を変えて「経済学部」を選びました。
- 1年次 カナダ留学、演劇
- 2年次 東南アジアバックパック
- 3年次 ドイツ留学・中国インターン
- 4年次 起業・モンンゴルキャンプ
ざっくりと僕の4年間をまとめると、このようになりますね。途中で3ヶ月間休学をしていたため、3ヶ月だけ延長して卒業です。
「共に問題解決をしてていくこと」を大学が理念として掲げているため、講義などでもいろんな学問の人と「対話」をすることを大事にしています。
「英語で対話をしながら周りを導いていくリーダー論」なども授業としてあったりして、起業や今のモンゴルのプログラムを作る上でも参考になりました。
1年生の時から早速留学に行くという行動力に、びっくりしました!
結構海外志向が強い学生生活な印象を受けますね。
また、大学での学びが学外での活動に生かせている点が、素晴らしいと思いました。
それでは本題に入らせていただきたいのですが、現在募集されている「モンゴルのプログラム」についてどのようなものなのか教えていただけますでしょうか。
モンゴルでの遊牧民キャンプを通して伝えたい

会社の最初の事業として、モンゴルの大草原で行う超実践型遊牧民キャンプ「ネクスト・チンギスハン」を先日リリースしました。
このキャンプは、観光ツアーやインターンとは違い、リアルな遊牧民生活を行う超実践型キャンプです。 実際に遊牧民の肩に乗馬を3日間かけて習い、大草原を駆け巡り、別の遊牧民を訪ねに行きます。夜はゲルに宿泊します。
乳搾りや狩猟体験を通し、命を感じながら日々移動して暮らす遊牧民生活。文字通り「場所にとらわれずに生きる」を経験し、ネット抜きで自然の中で生き抜く経験できます。
- 乗馬移動生活やゲルにホームステイ
- 大草原で星空見上げながらここを見つめる星空ワーク
- ウランバートル都市部とスラム見学と現地学生とのPR企画
などのプログラムを、2019年8月2日〜8月9日までの約1週間で行います。
遊牧民に乗馬を習って、馬で旅をするだなんて…なんて何だかロマンに溢れていますね!!
想像するだけで、漫画のワンシーンのようでワクワクしてきちゃいました…(笑)ゲルに泊まったり現地の方と実際に過ごしたり、これも普通じゃできない経験ですよね。
でもなんで「モンゴル」を選んだのですか?
在学中に30〜40ヶ国ほどまわったと聞いたので、他との違いや「モンゴル」でないといけない理由などもあったのか気になりました。
Eiferのビジョンである「幸せのオプションを複数持ち、主体的に選ぶ人を増やす」を実現するためには、今流行りのテック都市の深センや、シリコンバレーではなく、大草原の広がるモンゴルだと思ったんです。
国境を超えて活躍できる人材が必要と言われる現在ですが、500年以上前から移動生活をして、文字通り「場所にとらわれず」生きる遊牧民の人々の生活を体験することで、日本では感じることのない幸せを感じれると思っています。
確かに私は多くの国に行きましたが、一番自然と非日常を感じたのはモンゴルでした。
- 「圧倒する大草原」
- 「ネットがない中、馬で草原を駆け巡り遊牧民に会いにいく」
- 「草原に寝そべりながら、星空を見上げ語り合い、朝は羊の鳴き声で目覚める」
大自然の中で自分自身を見つめ、参加者の方の次の挑戦のきっかけを作るのはモンゴルしかないなと思いました。
びよんど君が自分の経験からモンゴルをあえて選んでいることや、モンゴルでないといけない理由があることなどが伝わりました。
また、お話をしていく中で、びよんど君自身がモンゴルでの生活を愛していて、そしてこの最初のプログラムを楽しみにしているのを感じました。
今回の第1弾はモンゴルですが、その先は他の国々でも事業展開をしていく予定なのですか?
幸せのオプションを複数持てる社会をつくるために

はい!最高の仲間たちと一緒にいろんな国を開拓していき、他の国でのプログラムも進めていきたいなと思っています。
アジアだったら急成長中のモンゴルやミャンマー。アフリカのザンビア、南米のチリ、ヨーロッパだったら東欧のハンガリーやウクライナとか。
そして今後は、Eiferで進めていく「海外スタディツアー」のリーダーを、どんどんキャンプ参加者で希望する人に任せていきたいなあと思ってます。
日本人がなかなか行かないけど、今後伸びていくであろう国を中心に、キャンプ参加者がEiferのリソースをどんどん使って事業を作っていく。日本人の海外挑戦のロールモデルに僕らがなっていきたいです。
僕も旅が好きで色々な国に行くのですが、結構マイナーな国が多いですね!
確かに1人では行きにくい地でもありますし、スタディーツアー先の国によっても学べることが異なるかもしれないので、面白い取り組みだと思います。
次の質問に移るのですが、「Eiferを立ち上げることになったきっかけ」などがあれば、教えていただきたいです。
起業のきっかけとしては、「様々な幸せの価値観を世界で実感したこと」が1番大きいと思います。
僕は世界中で、「自分の幸せの価値観にマッチする場所を見つけて幸せに暮らしている人たち」とたくさん出会うことができました。
例えばドイツ留学中には、こんな人がいました。
- ニューヨーカーだったけど、アメリカが肌に合わなすぎてドイツ留学をしてドイツで就職活動を始めた34歳のアメリカ人
- 授業の最終プレゼン前の最後の大切なミーティングをすっぽかし、好きな女の子と映画をみてて、電話をしたら無邪気な笑顔で「一緒に映画を見ないかい?」というブラジル人
ヨーロッパの友人はみんな、仕事より、友達や家族と過ごす時間を大切で「幸せ」と言うし、ギリシャでは平日の夜中にみんなでバーに集まって踊るのが「幸せ」なようです。
日本で生まれたから、アメリカで生まれたからそこで頑張って幸せになれるのも素晴らしいけど、自分が幸せになれる場所を国籍関係なく選べることが幸せなのではないかなと感じました。
自分の置かれた状況で努力をするのも大事ですし、でも必ずしも全員がそうではなくても良くて、「自分が輝ける場所」や領域を見つけてそこで頑張るのも同様に素敵なことなんですね。
だからこそ、「自分は本当に何がしたいのか」をスタディーツアーを通じて模索したり、「自分とどの場所がマッチしているのか」を見つけるために世界中の様々な国を開拓していくわけですね!
びよんど君の会社の理念でもある「幸せのオプションを複数持ち、主体的に選ぶ人を増やそう」という意味がなんとなくわかってきた気がします。
21世紀型の「幸せ」を求めて
[モンゴル留学生との写真]
僕自身高校時代は、学校での価値観に囚われ、「スポーツや勉強、音楽が秀でてないとイケてない」と思いこみ、挑戦をしないダサい3年を過ごしていました。
でもそんな僕にとって、自分が幸せになれる場所は世界基準で見たらたくさんあって、そんな場所を見つければ誰もが幸せになれるチャンスがあるという発見は衝撃的なものだったのです。
学びたくなったら学費無料のドイツなら35まで学生できるし、落ち込んだら親日のモンゴルやウズベキスタンでは自己肯定感を上げながら働けるし、人恋しくなったら南米で踊るように生きていける。
そうやっていくつかオプション(選択肢)を持つと、人生が一気に楽しくなるし、生きるハードルが下がると思うんです。
自分はそういう人生を歩んでいきたいし、そういった人々を増やしたいと思いEiferを創業しました。
「幸せのオプションを複数持ち、主体的に選ぶことが21世紀の幸せなんじゃないか」とびよんど君が自身のサイトで書いているのを思い出しました。
心に響くお話を、ありがとうございました。
最後になりますが、びよんど君自身の今後の展望を教えてください!
Eiferの事業拡大はもちろんですが、それ以外でも「国際協力」「海外」を軸に様々な事業を行なっていきたいと考えています。
日本はこれから更に外国人が訪れる社会になって行きますが、まだまだ受け入れる体制が整っているとは言い難いです。
だから僕は「日本を選んできてくれる」人たちにも、「日本で生きる」という選択肢を来訪者の人にも伝えたいと思います。僕が海外で受け取ったように、Eiferの仲間の力を借りながら日本に来る人にも「新しい幸せのオプション」を渡せたら嬉しい限りです。
最後まで、びよんど君の優しさが伝わってくる取材でした。実体験から物事を常に考えている姿が、印象的であり説得力を感じました。
ありがとうございました!
以上、モンゴルの大草原で”自分を見つめ直す”「遊牧民ブートキャンプ」の導き手、野尻 悠貴(のじり ゆうき)さんでした。
びよんど君について「もっと知りたい!」という人や、彼の活動を「応援したい!」という人は、ぜひ下記のURLからチェック!

野尻 悠貴(のじり ゆうき)
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EIFER(アイファー)合同会社
「ネクスト・チンギスハン」モンゴル遊牧民ブートキャンプ
創業note
[モンゴルの現地大学で講演した時の写真]
次回のろるも学生もお楽しみに〜♪