夢を行動に移しているロールモデル(模範)となる大学生「ろるも学生」への取材記念すべき1人目は、《旅×医療×エンターテイメント》をテーマに未来の医療構想を練る医大生、鯨津 雄貴(ときつ ゆうき)くんです。
- 医療関係に興味がある学生
- やりたいことはあるけれど、まだ形にできていない学生
- ワクワクすることを見つけたい学生
へ学びや刺激を届けられたら嬉しいです。
ちょっと変わった医学生
今回は「医療」をテーマにする学生のお話しを聞けるということで、僕もちょっと新鮮な気持ちです。僕は文系出身で医学生に会うこともなかなかなかったので、いろいろ聞きたい!
それではまず、自己紹介してもらってもいいでしょうか?
こんにちは。佐賀大学医学部4年生の鯨津 雄貴(ときつ ゆうき)です。「トッキー」って呼んでください。
現在は「医療×エンターテイメント」というテーマを大好きな旅と掛け合わせた活動をしています。
今日はよろしくお願いします。
「医療×エンタメ」ですか…なんだか不思議な化学反応が起きそうな予感!?
面白い話が聞けそうで楽しみです!
そもそも「医療系」の学部に進もうと思ったのは、いつ頃なんでしょうか?
昔から医者になりたいという夢などがあったのかなぁと気になりまして。
医者になりたいと中学時代に思いました。
部活でサッカーをしている時に、熱中症や骨折などで苦しい顔をする友達を見て、何もできない自分に対して悔しさを感じたんです。
その時に、もし自分が医者になったら友達の苦しみを取り除いたり、笑顔にできるんじゃないかと思いました。
あとは単純かもしれませんが、ドラマなどのテレビの中で見る「医者」をかっこいいと思ったことも、医者を目指すきっかけですね。
「身近な存在を助けたい」という素直な気持ちから医者を志そうと思ったなんて、とっても素敵な話ですね!
インタビューをしながら感じ取れる、トッキー君の優しいオーラというか雰囲気は、きっとそういう仲間想いの性格から来ているのかなって思いました。
中学時代からの夢を追いかけて、実際に今医大生として学んでいるんですね。
医療に興味を持った中学生時代、きっとその時はまだ「エンターテイメント」という要素はなかったと思うのですが、こちらに関しては、なぜ医療とエンタメを掛け合わせようと思ったのですか?
医療×エンターテイメントの可能性

みなさんは、『パッチ・アダムス』という映画をご存知ですか?
実際に存在する医師の方をモチーフにした映画なんですが、その人は世界で初めて「病院などで心のケアをする道化師=ホスピタルクラウン」を始めた人なんです。
映画の中では、病棟にいる子どもたちの部屋にこっそり忍び込んで子ども達を楽しませたり、どの医療者に対しても心を開かない患者さんと心を通わせたりする、ピエロ(=ホスピタルクラウン)の姿が描かれています。
僕はそこに、医療におけるエンターテイメントの可能性を強く感じました。
「笑い」の力って本当に偉大だと思っています。誰にとっても。
「大事な人を幸せにする。笑顔にする。」
「患者さんを幸せにする。笑顔にする。」
それが僕の一生のテーマでもあります。
「パッチ・アダムス」という映画、観たことないのですが興味深いです…今度借りて観てみたいです!
「ホスピタルクラウン」という用語も初めて聞きました。
初めはピンとこなかったのですが、今ようやくトッキー君が目指している「医療×エンターテイメント」のつながりや可能性が少し見えてきた気がします。
きっとこの「エンタメ」に対しても、思い返せば僕の日常に転がっていた感情なのだと思いました。
昔から、人を笑顔にした時にこそ、僕は嬉しさを感じていました。
「エンターテイメント」の定義や広げ方も様々だと思うので、そこから考えていけたらと思っています。
素晴らしい考え方だと思います!人が笑顔になってくれた瞬間て、やっぱり嬉しいですよね。
ここで少し話を戻して、トッキー君は「旅する医大生」だと伺っているのですが、「旅」もこれまでの「医療」「エンタメ」と何かしらのつながりがあるのでしょうか。
なぜ”旅する”医大生なのか

はい!「旅」と「医療」と「エンタメ」は、僕の中では密接につながっています。
旅好きの集まる飲み会で、今まで会ったことのないような多様な人と繋がれたことが、旅に出るようになった最初にきっかけでした。旅を手段として、もっと多くの人に出会い、もっと広い世界を知りたいと思ったんです。
また、「学生のうちに旅をしておけ」という社会人の方からの言葉も僕を動かしました。
実際旅に出た時に、卒業後の自分の医者生活に少し疑問が生じてきました。だって医者になったら、こんな風に自由に旅をできる機会って、普通ないじゃないですか。
そのような疑問と同時に、医療関係者内の閉鎖的な状況を変えていきたいと思ったんです。
僕も旅に出る前は、一人の医大生として生活していたわけですが、案外その環境は開かれたものではありませんでした。
なるほど!それで、旅をしながら働けるような医師環境を、自分が実際に体現しながら作りたいって思ったんですね。
今後、医療分野で活躍しながら旅もできるようになった時、もう少しその医療と旅の二つが具体的に繋がったりもしますか?
意義というか、旅をしながら働いているからこそ成せることというか…があったら聞きたいです。
旅をしながら、医療に関わることの意義はたくさんあると思いますが、僕が特に感じるのは
- 柔軟に対応できる人間になれる
- 海外や国内様々な側面から医療を学ぶことができる
- 患者さんにわくわくを届けることができる
の3つですね。
1つ目は、予想外のことばかりが起こる旅であるからこそ、常に臨機応変な対応ができるようになります。
2つ目は、大学等で学んでいるだけでは知りえなかった医療の現場に触れたり、国によっては最新の医療情報を得ることもできます。
3つ目は、病院などの閉鎖的な空間では味わえないようなワクワク感を、旅する自分自身も持てるし、それを患者さんにも届けることができます。これは、院内にいるだけでは得られない感覚だと思います。
とても面白い視点ですね。
確かに今では普通じゃないかもしれませんが、今後新しい医者の生き方として「旅をしながら」という要素が一般的になる日が来るかもしれませんね…。
最後になりますが、そんなトッキー君の今後の展望を教えて欲しいです。
彼にとってのエンターテイナーとは

将来的にはワンピースのような「各々が得意なことを生かせて / 苦手なことを補い合える」集団を作って旅したいですね。
そして、これを医療の分野に落とし込んで、「旅する医療団」をつくりたい!
行く先々でエンターテイメントの力を借りて、患者さんの心も体も笑顔にしたいですし、そのワクワクを日本の院内の患者さんや医療現場にも届けたいですね。
あと、海外にあるゲストハウスもたくさん旅中に見て体験して、そんな風な「いるだけで楽しくなるような病院」も作りたいです。
こうやって聞いてみると、トッキー君にとっての「エンタメ」とはテレビで見るようなジャンルに留まらず、もっと広い意味なのだと思いました。
病院ってどうしても暗いイメージが僕はあるので、「行きたい!」「楽しい!」と思えるような場所になったら嬉しいです。
僕が思うエンターテイナーは、「誰かを笑顔にしたい」という思いを持っている人全員。
同じようにドクターという存在も、医療資格を持っているかではなく「誰かを笑顔にしてあげる笑方箋を与えれる」人だと思うんですよね。
そんな素敵な人たちと知り合って、いつか一緒に旅をしながら活動していきたいです!
ありがとうございました。
以上、旅する医大生 鯨津 雄貴(トッキー)君でした。
彼の掲げる「旅×医療×エンターテイメント」というテーマが、少しずつ見えて繋がってきた気がします。
目の前の人を笑顔にしたい、そんな純粋な気持ちで生きるトッキー君の「旅する医療団」に、僕も入ってみたくなっちゃいました。
トッキー君のことを「もっと応援したい!」「さらに詳しく話を聞きたい!」という人は、ぜひ下記のURLからチェックしてみてくださいね。
次回のろるも学生もお楽しみに〜♪
