インタビュー

つよく、やさしい自分に1cm近づく「性教育トイレットペーパー」の発明者 | 鶴田七瀬

夢を行動に移しているロールモデル(=ろるも)となる大学生「ろるも学生」への取材23人目は…

つよく、やさしい自分に1cm近づく「性教育トイレットペーパー」の発明者、鶴田 七瀬(つるた ななせ)さんです。

  • 性教育に興味のある学生
  • 自分の生き方に悩んでいる学生
  • 自己実現のために頑張っている学生

へ学びと刺激を届けることができたら嬉しいです。

「人の成長」に焦点を当てた大学生活

くろしゅん
くろしゅん

鶴田さん、こんにちは!

先日鶴田さんのクラウドファンディングページが、SNSでシェアされてきて「性教育をトイレットペーパーで?」と興味を持ち取材オファーをさせていただきました。

本日はよろしくお願いいたします。

それでは早速、自己紹介をしてもらっても宜しいでしょうか?

鶴田
鶴田

くろしゅんさん、初めまして!

静岡県立大学経営情報学部3年、鶴田 七瀬(つるた ななせ)です。

現在は大学を休学中で、「一般社団法人ソウレッジ」の代表をしております。

本日はよろしくお願いします!

くろしゅん
くろしゅん

ご紹介ありがとうございます!

現在大学を休学中とのことですが、休学期間はどのようなことをされてきたのですか?

鶴田
鶴田

経営学部で勉強をしている時に受けた「人材育成論」が面白くて、もう少し人材関係を学びたいと考えるようになりました。

  • チームをどうやったら生かせるか
  • どうやったら人はより高いモチベーションで成長していけるか


に特に興味があって、ディズニーランドで準社員として働いたり、オーストラリアで
住み込みのベビーシッターや、日本語学校5歳児クラスの担任をしたりしてきました。

そして、2018年8月~2019年1月にかけて、トビタテ留学JAPANを利用して「性教育」を勉強するためにデンマーク・オランダなどヨーロッパ4ヶ国へ留学を行いました。

くろしゅん
くろしゅん

とっても盛りだくさんな休学生活ですね。

オーストラリアやデンマークなど、海外で一定の期間住むことで見えてくる生活様式やその国の実態などもあると思うので、この後の話が更に気になってきました…!

「人の成長」に焦点を当てた学生生活を送ってきているように思うのですが、一般社団法人ソウレッジについても、人材という切り口で事業をされているのですか?

性教育トイレットペーパーを製作する意義

鶴田
鶴田

そうですね、私の捉える「人材」とは「人を育てる」という広い意味でして、子供も含めた「教育分野」全般を指しているので。

一般社団法人ソウレッジは、誰もが「自分なりの性との関わり方」を自由に安全に選択することができる社会を作る”というミッションのもと、性教育トイレットペーパーを製作しています。

性教育トイレットペーパーには、性の知識を楽しく学ぶマンガ・絵が書いてありまして、そのトイレットペーパーの定期購読サービスを行なっているんです。

くろしゅん
くろしゅん

性教育が書かれたトイレットペーパーですか…!

なかなか斬新なアイディアだと思います。

「定期購読」という点がまた面白いですね!

鶴田
鶴田

雑誌のように月ごとにテーマがあり定期購読できます。

テーマ例は以下のようになっていて、内容はUNESCOの『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』をもとに、医師などの専門家の監修を受けて作成しています。

  • 体の仕組み(月経・射精・受精・妊娠など)
  • 性的マイノリティー
  • 性暴力にあったあとの対処法

ネットから発注もできるのですが、年齢に応じたテーマ選択もできるようにしたりなど工夫をしています。

くろしゅん
くろしゅん

内容・年齢を選ぶことができれば、より実感的に性教育について学ぶことができますね。

普段何気なく使っているトイレットペーパーというものに目をつけている点が、非常に面白いと思ったのですが、これにも何か深い意図があるのですか?

人がやっていないこと、やりたがらないことを

鶴田
鶴田

私は、「性教育NPOでのインターンで得た性知識を もっとたくさんの人に知って欲しい!」という思いから「性に関する情報」を性教育メディアeggsや個人ブログなどで発信していました。

しかし、数ヶ月ほどメディアを続けてみてわかったのは「性教育に興味がある人」しかメディアを読んではくれないということでした。本・絵本やイベントなども同じです。

しかし、みんなが尊厳を大切にして生きられる社会を実現するためには「性教育に積極的じゃない人たち」にこそ最低限の性教育を届けなければならないと思い、新しい方法を探し始めました。

「性教育を誰もが受けられる(思わず受けてしまう)環境」のためにはどうしたらいいのか…と考えていた時に

「トイレはどの家・施設にもある! トイレットペーパーを性教育の絵本のようにすればみんなに見てもらえる!!!」と思いつきました。

こうして私は、性教育トイレットペーパーの開発を始めたのです。

くろしゅん
くろしゅん

なるほど、なぜトイレットペーパーなのかがよく理解できました。

日常にあって、しかもどこにでもある物だからこそ「性教育に積極的ではない」一般の人のも届けることができるのですね。

そもそもの話にはなってしまうのですが、鶴田さんはいつから「性教育」に興味を持つようになったのですか?

先ほどのお話では、デンマークでの留学が絡んでいるような気がしたのですが…。

鶴田
鶴田

デンマークでの留学でも確かに興味と実践的な知識は深まったのですが、実際は「社会問題・ビジネス」には全般的に昔から関心が強かったんです。

少なからず社会問題は全て繋がっていると思うので、自分の特性に合った社会問題の選び方が必要だと思いました。そう考えた時に、自分や大切な人が性被害や性差別で過去に辛い経験をしたことから、やはり当事者意識を持って今一番熱を注げるのは「性教育」だという考えに至りました。

また、私は他の人があまりやらないことこそワクワクして取り組めるので、それも一つの理由ですね。

「性教育」という分野は、なんだか神聖化されすぎていて、ビジネスや一般的な人の参入がしづらい現状があると思いませんか?

だから「自分とはかけ離れたもの」という認識自体が生まれてしまって、日本ではあまり浸透してないと思うんです。これは、教育をする側の問題でもあります。

やはり「ビジネス」として成り立つモデルでないと、結果的に継続やスケールは難しいと思ったので、ビジネスモデルとしてのインパクトも踏まえて、まだブルーオーシャンの「性教育 × ○○」という分野に挑戦しています。

くろしゅん
くろしゅん

言われてみれば、昔から家庭の中でも「性の話」というのは暗黙のルールとしてタブーになっているような風潮は感じます。

ビジネス的な視点も交えて、このプロジェクトをされているのがさすがです。ビジョンとして掲げていたような社会の実現のためには、継続とスケールが欠かせないですもんね。

また「誰もやりたがらないこと(やっていないこと)」にこそ、ビジネスチャンスがあるし、同時に社会的な意義(インパクト)もあるのだと感じました。

それでは最後の質問事項になるのですが、今後の展望を教えてください。

10年後の未来を見据えたビジネス

鶴田
鶴田

今行なっている「性教育トイレットペーパー」のプロジェクトに関しては、9月までに効果測定を行なって、12月までに5箇所以上の小学校に設置を目標としています。

学校を最初の切り口に、その他にも児童養護施設など子供と関わりがありそうな所を中心に置きたいです。

そして行く行くは、お酒を飲む場(居酒屋・バー・クラブなど)にも置いてもらって、性暴力の抑止力になればいいなと思います。

印刷内容のパターンも増やしていってシリーズ物を作ることで、定期的に見て学ぶようになり、個々に根付いた知識として確立すると思います。

くろしゅん
くろしゅん

学校などの集団生活の場でも、トイレは1人の空間であるため周りの目を気にせずとトイレットペーパーの内容を見ることができますもんね。

定期的に触れることで、近い将来「性教育」というものが神聖的で遠いものではなくて、もっと身近で実感的な話題になったら良いなと思います。

トイレットペーパーの事業を超えた展望も、何かあればぜひお聞きしたいです。

鶴田
鶴田

この事業を一本でやるつもりはないので、その他の方法を常に模索しています。

だって、トイレットペーパーには10年後の未来はないと思うから。

紙なので環境にも悪いですし、ウォッシュレットの精度が上がれば必要なくなってしまうかもしれないじゃないですか。

でもやっぱり「性教育を誰でも受けれる未来を創る」ことはしたいですね。

公教育のあり方も今後も大きく変わってくると思うので、学校などの公教育現場以外でも「性教育」についてトイレットペーパーではない”新しい何か”をまた生み出したいです。

くろしゅん
くろしゅん

最後まで興味をそそられる素敵なお話を、ありがとうございました!

普段はあまり触れない「性教育」というテーマに触れて、色々と考えさせられました。

やさしい自分に1cm近づく「性教育トイレットペーパー」の発明者、鶴田 七瀬(つるた ななせ)さんでした。

鶴田さんの「性教育トイレットペーパー」のプロジェクトは、「社会問題と向き合う人のクラウドファンディングGoodMorning」にも挑戦中です。ぜひ、こちらもご覧ください!!

想いに共感した方は、クラウドファンディンでの支援や拡散もご協力お願い致します!

 

鶴田さんについて「もっと知りたい!」という人や、彼女の活動を「応援したい!」という人は、ぜひ下記のURLからチェック!

鶴田 七瀬(つるた ななせ)
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一般社団法人ソウレッジ
HP

次回のろるも学生もお楽しみに〜♪

ABOUT ME
黒澤駿
黒澤駿
山梨県の都留市でシェアハウスやカフェを運営しながら、東京の大学院へ通う旅人フリーランス。全国の素敵な学生へ取材をしてまわっています! 学生向けのイベントや、学生フリーランス養成講座の統括などを担当。 趣味は、ボードゲームと海外旅行。